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デカメロン

井田 大介 / 渡邊 拓也
「土蔵の疲れは夢」
22.2.10(Thu)~2.27(sun)

本展は、古典落語の演⽬の⼀つである「⿏⽳」を「肝に」展覧会を構成しています。

井⽥⼤介から2作品「Paper wheels」、「Honey, it is my home」を、渡邊拓也から2作品「Good luck on your journey」、「Like Gravity」の計4作品を展⽰空間へ配置することにより私たち が抱える内⾯の反照を試みます。
フランスの詩⼈ポール・ヴァレリーは1941年の『カイエ』に、「仮に何かあるもの[の存在]をかたく信じていながら、他⽅、それを信じなくてもよいだろうということを知っているならば、この[信と知の]結びつきは、その種の定義不可能性に関わる」と「定義し得ないもの(=詩)」について述べています。
井⽥⼤介からは「労働と資源(エネルギー)」を、渡邊拓也からは「偏⾒と思い込み」をキーワードとして4作品が相互に⼲渉することでの円環が⽣じ、「虚」と「実」の「間(あわい)」を体験していただけるでしょう。
そしてその「虚」と「実」の「間(あわい)」には2つ以上の極端な存在、つまり、⾃⼰の内部における⾃他の関係と、⾃⼰の外部に広がる現実世界における⾃他の関係とが類⽐的に捉えられることを期待しています。
⿏⽳では兄が⽵⼆郎に「夢は⼟蔵の疲れだ」と⾔うことで、⽵⼆郎の危惧(思い込み)が招いた悪夢にオチをつけて終えています。危惧や思い込みが悪夢を招いたのだと。


お前の針が 蜜蜂よ
Quelle, et si fine, et si mortelle,
どんなに繊細で どんなに致命的でも
Que soit ta pointe, blonde abeille,
わたしはただ 薄紗のような眠りで
Je nʼai, sur ma tendre corbeille,
お前の⼀撃を受け⽌めるだけだろう
Jete quʼun songe de dentelle.
わたしの胸のふくらみを刺しておくれ
Pique du sein la gourde belle,
そこには愛がまどろんでいる
Sur qui lʼAmour meurt ou sommeille,
刺されたあとには⼩さな斑点が
Quʼun peu de moi-meme vermeille,
丸い⾁にそって浮き出てくるだろう
Vienne a la chair ronde et rebelle !
すばやい⼀刺しでわたしを⾒舞っておくれ
Jʼai grand besoin dʼun prompt tourment :
強烈だけれど限りある痛みのほうが
Un mal vif et bien termine
果てのない鈍痛よりも耐えやすいから
Vaut mieux quʼun supplice dormant !
わたしの感覚が
Soit donc mon sens illumine
⼩さな⾦⾊の傷に警戒し
Par cette infime alerte dʼor
愛が死んだり眠り込んだりしないように!
Sans qui lʼAmour meurt ou sʼendort !
ポール・ヴァレリー「蜜蜂」より

作家プロフィール

井田 大介
1987年鳥取県生まれ。2015年に東京藝術大学大学院美術研究科、16年にMADアーティストプラクティスを修了。インターネット上にある画像をもとに作成した3Dデータを用いて、彫刻や映像作品を制作。貧富の格差や過度な生産性の重視などをテーマに扱い、社会システムの歪みやジレンマを視覚化することを試みている。富士の山ビエンナーレ2016で発表した映像インスタレーション《paper wheels》では、インターネット登場以降の製糸業を題材に、グローバル化が地域産業に与えた影響を表現。18年の個展「Photo sculpture」(3331 アーツ千代田、東京)では、美術評論家のロザリンド・クラウスや、思想家のボードリヤールを言説を引用しつつ、インターネット登場以降の彫刻表現やSNS・複製技術時代のアウラについて、またオリジナルとコピー、イメージとリアリズムなどの問題を考察した。近年参加したグループ展に、「継ぎ接ぎ展」(TEZUKAYAMA GALLERY、大阪、2019)、「ラブラブショー2」(青森県立美術館、2017)、「第19回岡本太郎現代芸術賞展」(川崎市岡本太郎美術館、神奈川、2016)、「カオス*ラウンジ新芸術祭2016 市街劇『地獄の門』」(いわき市内、福島、2016)など。
渡邊 拓也
2016年に東京藝術大学大学院美術研究科を修了。その後、アーティスト・プラクティス2016, 2017 Arts Initiative Tokyo [AIT]を修了。調査や聞き取りを通して出会ったある個人の境遇を取り上げながら、逆説的に社会の構造や力を明かすような映像インスタレーションを制作している。主な活動として、「Exhibition of AAUK virtual Residency Project 2021」(オンライン, 2022, アートアクションUK)、「super vision / deportare」(デカメロン, 2021)、「渡邊拓也個展:隣の人の肩にのる」(日立市ビックセンター, 2020, KENPOKU ART「県北芸術村推進事業」)、「アーカスプロジェクト2019オープンスタジオ」(アーカススタジオ, 2019)、「明け方の計略」(駒込倉庫, 2018,[AIT/エイト])、「野生展:飼いならされない感覚と思考」(21_21 DESIGN SIGHT, 2017)、「ゆるんだ遠近法」(gallery COEXIST-TOKYO, 2017, [AIT/エイト])、「アートアワードトーキョー 丸の内 2016」(丸ビル1階マルキューブ, 2016)、「TWS-Emerging 2015【第6期】」 (トーキョーワンダーサイト渋谷, 2015)など。アーティスト・イン・レジデンス経験として、2021 AAUK virtual Residency Project(オンライン)、ARCUS Project 2019 IBARAKI Artist-in-Residence Program(茨城)、今後の予定としてWIELS Residency Programme(ブリュッセル)/助成:Tokyo Arts and Spaceなどがある。受賞歴として、アートアワードトーキョー 丸の内 2016 審査委員賞。

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